診療科のご案内

診療科のご案内

放射線部では一般撮影、CT(コンピューター断層)検査、MRI(磁気共鳴画像)検査、核医学検査、
血管造影検査など様々な医療画像の撮影を行い、疾患の診断、治療に貢献しています。

  • 診療放射線技師18名、看護師1名、受付事務1名のスタッフで検査、放射線治療業務を行っています。
  • 診療放射線技師は24時間365日待機しており、救急医療においてX線・CT撮影、血管内治療などに携わっております。
  • 最新医療機器の能力を十分に発揮し、質の高い医療を提供するために、技術と知識を向上させています。
医療機器

一般撮影 3室、 救急専用撮影室 1室(全検査室に可搬型FPDを配備)
CT 2台(iCT 256列 PHILIPS、 Aquillion ONE 320列 Canon)
MRI 2台(Ingenia 3.0T PHILIPS、 Ingenia1.5T PHILIPS)
血管造影装置 2台(AlluraXper FD20/20 PHILIPS、 AzurionB12/12 PHILIPS)
乳房撮影装置 (Selenia Dimensions HOLOGIC)
X線TV装置 (VersiFlex VISTA FUJIFILM、 ZEXIRA Canon)
核医学装置 (Infinia Hawkeye4 GE)
骨密度装置 (PRODIGY GE)
ポータブル撮影装置 4台(AQRO FUJIFILM、 Sirius Starmobile 3台 FUJIFILM)
外科用イメージ 3台(OPSCOPE 島津、 OEC Brivo Essenntial GE、 ARCADIS Orbic 3D C-arm SIEMENS)
歯科用撮影装置 (Veraviewwepocs モリタ製作所)
O-armナビゲーションシステム (type2) Medtronic
画像解析ワークステーション SYNAPSE VINCENT FUJIFILM

放射線治療には大きく分けて①診察②治療計画③放射線照射④経過観察の4つのステップがあります。

  1. 診察:専門の担当医が診察、検査結果などに基づいて病状を把握し、治療方針を決める
  2. 治療計画:放射線を照射する範囲や方向、量などを決める
  3. 放射線照射:放射線を照射して病気の治療をする
  4. 経過観察:治療期間中や治療終了後も体調の変化などを観察する

※放射線による体調の変化(副作用)や治療期間中の注意事項は、放射線をあてる部位や量によって異なります。診察時に治療方針とともにご説明させていただきます。



一般撮影装置

2011年4月より、FUJIFILM社製一般撮影装置(間接変換FPD/CALNEO)を導入しました。


「CALNEO」は、新方式間接変換FPDと新型consoleにより安定した高画質とこれまでのFPDの常識を一新した効率的ワークフローを実現しています。
また、画像読取装置(Speedia CS)は従来使用に比べ消費電力を約30%、アイドリング時の装置音を約20%減らすなど使用環境も改善されています。以上の事により、常に高画質を提供しつつ検査時間・検査待ち時間を減らす事が出来ています。
※洋服のボタン、ファスナーの位置により着替えていただく場合があります。
※湿布、カイロ、アクセサリーなどを外していただく場合があります。


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CT装置

心臓検査対応型320列スライスX線CT装置 Aquilion ONE

Aquilion ONEは16cmの範囲を撮影できる検出器を搭載しているため、脳や心臓、さらに肝臓などの臓器全体を1回転で撮影できます。
さらに、連続して撮影することで、従来のCTでは不可能であった血流や関節の動態情報を得ることができます。
撮影スピードについても、1回転の速度が最大0.275秒と高速化しており、静止できない小児の患者様や救急の患者様でも精度の高い画像が得られます。
広範囲を短時間で撮影できるだけでも十分な被ばく低減効果がありますが、Aquilion ONEは被ばく低減撮影技術を備えていますので、よりX線の被ばくが少ないCT検査を提供します。



心臓検査対応型256スライスX線CT装置 iCT

全身検査において高精彩な画像化が出来るのに加え、心臓の検査性能も著しく向上しており撮影時間(息止め時間)が4秒程度、造影剤使用量50ccと患者様の負担を大幅に軽減することが可能になっております。
心臓CT検査とは主に腕の静脈から造影剤を注入し心臓に造影剤が達した時点で撮影を行い冠状動脈診の状態を調べる検査です。
撮影されたデータはワークステーションと呼ばれるコンピューターで処理することにより以下に示すような立体像(3次元画像)として撮影部を360度自由な方向から観察することが可能です。立体的に観察することにより冠状動脈の狭窄や閉塞という虚血性心疾患の診断、動脈硬化の程度、カテーテル治療(細い管を体内に挿入し、その先端を風船状に膨らませて心血管の狭窄部分を広げたりSTENTを留置したりする治療)のフォローアップ検査装置として期待されています。



心臓3次元画像冠状動脈全体同時表示画像広範囲CT血管撮影画像

  1. 息止め3~5秒で冠動脈CT撮影が可能です。
  2. 造影剤の量は従来より少なく出来ます。
  3. X線被ばくが従来より最大80%以上低減可能です。

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MRI装置

MRI検査は強力な磁場と電波を用い、体内から発生する微弱な信号を受信し、コンピュータ処理により様々な画像を撮影し、形態や機能を調べます。
当院では、磁場の強さの違う3T(テスラ:磁場の強さの単位)と1.5Tの2台のMRI装置が稼動しております。3T装置は、強い信号を得られるため詳細な描出が可能ですが、動きや磁場の乱れに弱いなどの特徴があります。両装置の特長を生かせるように、検査部位や目的に応じて使い分けを行い、最適な画像の提供に心がけています。


検査の特徴

検査時間は20~30分で、造影剤の使用により時間が延びる場合もあります。ほとんどが仰向けに寝ていただいき検査を行います。検査中、「ガー、ガー、・・・」大きな音が断続的にしますが、耳栓などで低減いたします。

注意点

強い磁場を使用しているため、検査室に持ち込めないものがあります。金属類(ヘアピン・ネックレス等)、磁気カード(診察券・駐車場券等)、精密機器(携帯電話・時計・補聴器等)など、検査前に更衣室にあらかじめ出しておいてください。また、必要に応じて更衣をしていただきます。
心臓ペースメーカーや植込み型徐細動器挿入者、人口内耳、手術等による体内への埋め込み金属等がある場合、検査をお受けになれない、あるいは条件付で検査を行うこともあります。詳細は問診票にて確認させていただきます。ご不明な点は主治医にご確認下さい。

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血管造影検査

血管内に細い管を挿入し、その管からX線不透過物質である造影剤という薬剤を注入して血管だけを写す検査です。その細い管はカテーテルといい、通常、股関節付近にある大腿動脈(静脈)や腕の動脈(静脈)から挿入します。挿入したカテーテルの先端を目的部位まで到達させ造影剤を注入し、X線を使用して連続的に血管の流れを撮影します。
血管撮影装置を使用して、骨や軟部組織を画像処理によって消去し、目的となる血管のみを描出することができ、病気の診断や評価にとても役立ちます。
近年では撮影装置や画像処理技術、カテーテルの開発により、診断のみでなく検査と平行して治療も行えるようになりました。カテーテルを使用して血管の狭窄部位を拡げたり、腫瘍を栄養している血管に抗がん剤などの薬剤を注入したり、脳動脈瘤の場合、金属製のコイルを動脈瘤の中に詰め破裂を防ぐなど、血管造影検査の手技を利用した治療も行われるようになっています。


循環器系X線診断装置 PHILIPS社製 Azurion 7 B12/12

高度先進医療整備の一環として、従来の半分以下の被ばく線量で検査・治療が可能な最新式オランダフィリップス製血管撮影システムを導入しました。Azurion バイプレーンシステムは、2018年7月時点において、四国初導入です。



  • Clarity IQ:次世代低線量撮影テクノロジー

    従来の半分以下の被ばくで、微細な血管構造を描出できるようになりました。

    従来システムClarity IQ

  • 最新のイメージガイダンスツールを搭載

    世界初の心臓の動画ロードマップ機能やリアルタイムデバイス強調画像など、多数の最新ガイダンスツールを搭載し高度で先進性の高い血管内治療に対応します。

    従来の透視画像世界初のロードマップ画像
    Live Stentboost:リアルタイムデバイス強調画像


全身用血管造影X線診断装置 PHILIPS社製 Allura Xper FD20/20

大口径のフラットパネル検出器を2つ組み合わせたバイプレーンシステムで、2方向から血管を観察することで複雑な血管の走行を瞬時に把握でき、撮影時間の短縮や造影剤量の低減から患者さんの負担を軽減できます。また、広い視野の検出器により頭部から下肢まで全身領域をカバーできるのも一つの特長です。
さらに、回転撮影により3次元の血管像を描出する機能(3D-RA)やコーンビームCT画像を再構成する機能(XperCT)など最新アプリケーションが搭載されています。全身領域において、より専門的な治療を実現できる血管撮影装置です。



頭部3D-RA画像頚部3D-RA画像頭部3D ロードマップ画像
 
腹部コーンビームCT画像コーンビームCT 3D-MIP画像

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核医学検査

放射性同位元素(別名;RI)を主に静脈注射することにより、それが特定の組織や臓器に集まります。集まったところから、ガンマー線と言う放射線を体の外へ放出されるのを座布団のような大きなカメラを使って収集する検査で、主に血流や代謝等の機能画像を得る事が出来ます。

心筋シンチとは

運動(又は薬剤)負荷時と安静時の画像を比較する事により、狭心症や心筋梗塞などの診断や治療効果判定を行う事ができる検査です。
(検査の方法)
血圧、心電図を記録しながら運動(自転車こぎをしていただきます)を行います。運動中に腕からアイソトープという薬剤を注射し、それが心臓に行き渡る度合いを専用の装置で撮影します。
さらに3時間後に再び撮影を行います。但し2回目は運動をしません。

骨シンチとは

骨にどのような病気があり、どの程度全身に広がっているかを調べる検査です。その他に炎症や、骨折を調べる事もできます。
(検査の方法)
所定の時刻に腕から静脈注射をします。注射してから2~3時間後に大きなカメラで全身の撮像を行います。所要時間は約1時間かかります。検査直前にトイレに行き排尿していただきます。
カメラが体に近づくので圧迫感がありますが検査中は動かないようにしていただきます。

脳血流スペクトとは

薬が脳に集まる性質を利用して脳の血流状態を調べる検査です。
(検査の方法)
所定の時刻に腕から静脈注射をします。注射直後より反対の腕より動脈採血をしながら経時的に撮像を行います。所要時間は約1時間かかります。検査直前にトイレに行き排尿していただきます。

Gaシンチとは

悪性腫瘍、炎症性病変に使用される検査です。治療効果判定や経過観察にも有用です。
(検査の方法)
所定の時刻に腕から静脈注射をします。注射後3日目に撮像を行います。
大きなカメラで全身の撮像を行います。所要時間は約1時間かかります。
カメラが体に近づくので圧迫感がありますが検査中は動かないようにしていただきます。

FDG-PET(腫瘍)検査とは

腫瘍細胞というのは、正常細胞に比べてブドウ糖が多く集まる性質があります。この検査では、その作用を利用したもので、ブドウ糖に似た放射性同位元素を体内に取り込む事によって、全身の腫瘍の広がりを見ることが出来ます。又、CTとの重ね合わせを行う事で、より明確に腫瘍位置を把握する事もできます。
(検査の方法)
検査当日は、簡単な問診に記入していただき、更衣を待機室でしていただきます。その後、血糖値を測定します。血糖値を測定するのは、それが高いと正しい評価が出来難い為です。そして、PET用のお薬を静脈より注射いたします。注射後、約1時間待機室にて安静を保っていただきます。時間経過後、撮像室に移動していただき、約40分間撮像します。終了後、待機室に帰っていただき注射から約2時間を目安にRI室を退室していただきます。なお、使用するお薬はエネルギーの高い放射性物質ですので、検査当日は乳幼児や妊婦さんには接触しないようにお願いします。

RI検査の被ばく線量について

RIの被ばく線量は0.2mSv~8mSv(ミリシーベルト)です。胸部X線撮影で0.05mSv、胃の検査で0.6mSvです。被ばく線量は多くてもCT検査と同じくらいです。

RI内用療法

放射性同位元素を医薬品として治療目的で経口または静脈内投与して、がんの病巣部へ直接放射線を当てることによってがん細胞のDNAを特異的に叩くピンポイント療法です。
苦痛はほとんどなく、正常な細胞への影響が少ないため、他に治療手段のないがん疾患で治療効果が期待できます。

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マンモグラフィ(乳房撮影)

乳房撮影を2017年3月に更新しました。

マンモグラフィとは、乳房専用のX線撮影装置、つまりレントゲン検査を行う装置です。乳がんの早期発見に欠かすことのできない、最も有効な画像診断の1つです。マンモグラフィ検査により、乳がんの初期症状である微細な石灰化や、セルフチェックや触診ではわかりにくい小さなしこりを画像として捉えることができます。
当院、乳房撮影装置の特徴
トモシンセシス撮影が可能な装置となりました。
通常の2D撮影(これまでのマンモグラフィ画像)に加えてトモシンセシス撮影(角度を振りながら低線量にて撮影。画像再構成し1mmごとの乳房の断層画像を作成する)を行うことにより、2D画像では乳腺の重なりによって確認が難しい関心領域もより明確に確認することが可能となります。これにより、がんの発見率が高まるといわれています。



マンモトーム装置の更新
マンモトーム装置もトモシンセシス撮影対応となっており、検査時間を大幅に短縮することが可能となり、患者さまの不安や緊張を軽減できます。
マンモトームとは、画像検査や視触診にて気になるものがあった場合に細胞診をして組織を採取し詳しい検査しますが、エコーなどでも映らないとても小さな石灰化病変の場合、位置を同定することが困難なため石灰化がよく描出されるマンモグラフィを用いて生検を行います。これがマンモトーム生検です。


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放射線治療

放射線は目に見えず、体にあたっても何も感じません。しかし、病気の細胞は放射線によるダメージを受けやすく、正常な細胞はダメージを受けにくい性質があります。放射線治療は、この性質の違いを利用しています。
できるだけ正常な細胞にはあたらないように放射線の種類やあてる範囲、方向などを決めます。放射線を使えば、からだをほとんど傷つけずに正常な機能を損なわずに治療することができます。


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骨密度検査

骨粗しょう症とは・・・

骨粗しょう症は、骨量が減少してスカスカとなり、骨がもろく骨折しやすくなる病気です。しかも、骨全体が弱くなっているために、折れた骨が元に戻るまでに時間がかかってしまうこともあります。また、骨折が原因で寝たきりになってしまうことが問題となっています。
一度減ってしまった骨量は、なかなか元に戻すことは出来ません。しかし、減少を止めて症状を和らげることはできます。早めに骨密度検査を受けて、自分の骨の状態を知っておくことが骨粗しょう症の予防になります。


骨密度検査法は・・・

検査法には超音波を使ったものや、X線を用いて手を測定するものなどもありますが、当院の装置のようにベットに寝て、腰と股関節で測定する方法がより正確であるといわれています。

当院の骨密度装置は・・・

当院はX線骨密度測定装置(GE社製 PRODIGY)を使用しています。この装置は、検査時間(入室から退室まで)が10分程度と短時間で終了するため、長時間じっと寝ていることが困難な患者様でも苦痛なく検査を終えることが出来ます。また、被ばく線量は全身検査を行なっても胸部単純撮影の1/10以下と非常に少なくなっています。
検査はルーチンを腰椎+左大腿骨として、複数箇所検査することによって、より正確な値を提供することが出来ます。さらに、全身の骨密度検査をする際に、同時に非脂肪量、脂肪量、脂肪率が測定できる機能(ボディコンポジッション機能)もあります。

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手術用ナビゲーション

右に示すO-arm装置は主に整形外科の手術で使用され、その中でも脊椎の手術に多く使用されます。
アルファベットの「O」の形状をしたリングの中にX線発生器と検出器を搭載しており、短時間でCTと同様な身体の3次元データが取得できます。
そしてこれらのデータは手術のナビゲーションに使用します。
ナビゲーションシステムを使用することで、術者は術野の解剖学的情報を詳細に把握することができ、使用する手術器具の位置や向き・角度もリアルタイムに把握することができるため、手術をより安全な手術を行うことが可能です。


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ポータブル及び外科用イメージ

ポータブル装置は、撮影室までの移動が困難な方の病室での撮影や手術室での術中の透視に使用します。
当院ではポータブル装置が4台と、外科用イメージが3台あります。ポータブル装置は4台のうち3台が可搬型FPDに対応しており撮影を行ったその場で画像の確認をすることができます。


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